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空き家税は全国で始まる?対象自治体と固定資産税対策を解説

空き家税は全国で始まる?対象自治体と固定資産税対策を解説

 

熊本市不動産売却クイック査定(たたら不動産)です。

 

「空き家税が全国で始まるのではないか」
「相続した実家にも、新しい税金がかかるのではないか」

 

このように不安を感じている方もいるでしょう。

 

結論からお伝えすると、2026年7月時点で、空き家税は国が全国一律で課す税金ではありません。京都市の「非居住住宅利活用促進税」のように、自治体ごとに導入・検討されている独自の税制度として考える必要があります。

 

ただし、全国の空き家所有者が無関係というわけではありません。空き家を放置して特定空家や管理不全空家に近い状態になると、固定資産税の住宅用地特例が外れ、税負担が増える可能性があります。

 

この記事では、空き家税は全国で導入されるのか、京都市や寝屋川市の動き、固定資産税との違い、空き家を放置しないための対策を解説します。相続した実家や使っていない住宅を所有している方は、今後の判断材料として参考にしてください。

 

空き家税は全国で一律に始まるわけではない

空き家税は全国で一律に始まるわけではない
まず確認したいのは、「空き家税」と「全国で注意すべき税負担」は分けて考える必要があるという点です。

 

ここでは、以下の内容を整理します。

 

  • 空き家税は自治体ごとの独自税であること
  • 全国の空き家所有者が注意したい固定資産税の負担増
  • ニュースで見る「全国初」という表現の受け止め方

 

順番に見ていきましょう。

 

2026年7月時点では自治体ごとの独自税

空き家税は、現時点で国が全国一律に導入している税金ではありません。

 

一般に「空き家税」と呼ばれているものは、自治体が地域の空き家問題を解決するために導入する法定外税を指すことが多いです。法定外税とは、地方自治体が地方税法の枠組みに基づき、総務大臣の同意などを経て独自に設ける税金です。

 

代表的な例が、京都市の「非居住住宅利活用促進税」です。これは、空き家や別荘、セカンドハウスなど、生活の本拠として使われていない住宅に課税する制度として準備されています。

 

そのため、「空き家税 全国」と検索している方は、まず自分の自治体で同じような制度が導入されているか、または検討されているかを確認することが大切です。全国どこでも同じ時期に同じ税額がかかる、という仕組みではありません。

 

全国で注意したいのは固定資産税の負担増

一方で、全国の空き家所有者に関係しやすいのは、固定資産税の負担増です。

 

住宅が建っている土地には、固定資産税の住宅用地特例が適用される場合があります。たとえば小規模住宅用地では、固定資産税の課税標準が6分の1に軽減されます。

 

しかし、空家等対策特別措置法に基づき、特定空家や管理不全空家として勧告を受けると、この住宅用地特例の対象から外れる可能性があります。よく「固定資産税が6倍になる」と言われるのは、この小規模住宅用地の軽減が外れることを指しているケースが多いです。

 

ただし、実際の納税額が必ず6倍になるわけではありません。土地の面積、評価額、都市計画税の有無、建物分の税額などによって変わります。数字だけで判断せず、自治体からの通知や課税明細書を確認しておきましょう。

 

関連して、空家等対策特別措置法の流れを詳しく知りたい方は「空家等対策特別措置法とは?わかりやすく解説!改正内容など紹介」も参考にしてください。

 

空き家税とは?固定資産税との違い

空き家税とは?固定資産税との違い
空き家税を理解するには、固定資産税との違いを押さえておくと整理しやすくなります。

 

ここでは、次の3つを解説します。

 

  • 空き家税の位置づけ
  • 固定資産税との違い
  • 特定空家・管理不全空家で注意したい点

 

税金の名前が似ていても、仕組みや対象は異なります。

 

空き家税は自治体が課す法定外税

空き家税は、空き家の流通や利活用を促すために、自治体が独自に設ける税制度として使われる言葉です。

 

たとえば京都市の非居住住宅利活用促進税は、居住者のいない住宅に新たな負担を求めることで、売却や賃貸、事業利用などを促す目的があります。空き家が長期間使われないままになると、住宅不足、防犯、防災、景観、地域コミュニティの低下などにつながるためです。

 

空き家税は、単に税収を増やすためだけの制度ではありません。自治体側から見ると、空き家の所有者に「使う、貸す、売る、管理する」といった行動を促す政策的な意味があります。

 

固定資産税は全国の不動産所有者にかかる税金

 

固定資産税は、土地や建物などの固定資産を所有している人に毎年かかる税金です。空き家であっても、不動産を所有していれば課税対象になります。

 

違いを簡単に整理すると、次のようになります。

 

税金の種類 主な対象 全国一律か 注意点
空き家税 自治体が定める非居住住宅など 自治体ごと 導入自治体、対象、税率、免除条件が異なる
固定資産税 土地・建物などの固定資産 全国で基本制度あり 空き家でも所有していれば課税される
都市計画税 市街化区域内の土地・建物など 自治体により課税 固定資産税とあわせて納付することが多い

 

空き家税のニュースを見たときは、「自分の自治体の新税なのか」「固定資産税の特例が外れる話なのか」を切り分けて考えると混乱しにくくなります。

 

特定空家・管理不全空家は住宅用地特例に注意

空き家の税負担で特に注意したいのが、特定空家や管理不全空家です。

 

特定空家とは、倒壊の危険や衛生上の問題、景観の悪化、周辺への悪影響などがある空き家を指します。管理不全空家は、特定空家になる前段階として、管理が不十分で放置すれば状態が悪化するおそれがある空き家です。

 

自治体から指導や勧告を受けても改善しない場合、固定資産税の住宅用地特例が適用されなくなる可能性があります。つまり、空き家税が導入されていない地域でも、空き家の管理状態によっては税負担が増えることがあるのです。

 

屋根や外壁の破損、庭木の越境、害虫や動物の発生、近隣からの苦情が出ている場合は、早めに対策を考えた方がよいでしょう。

 

空き家税を導入・検討している自治体

空き家税を導入・検討している自治体
空き家税は全国一律ではありませんが、自治体ごとの動きは出ています。特に注目されているのが、京都市と大阪府寝屋川市です。

 

ここでは、2026年7月時点で確認できる情報をもとに整理します。

 

京都市の非居住住宅利活用促進税

京都市では、空き家や別荘、セカンドハウスなど、居住者のいない住宅を対象とする「非居住住宅利活用促進税」の導入が予定されています。一般的には、これが「空き家税」と呼ばれることがあります。

 

京都市の公式情報によると、課税開始は令和12年度からの予定です。もともと令和11年度からの課税開始予定でしたが、システム開発の影響で1年延期されています。

 

主なポイントは以下のとおりです。

 

項目 内容
正式名称 非居住住宅利活用促進税
対象 京都市の市街化区域内にある非居住住宅の所有者
判定基準 生活の本拠として利用している人がいるかどうか
課税開始予定 令和12年度
免税点 家屋価値割の課税標準額が30万円未満。ただし導入当初5年間は100万円未満
課税免除の例 事業利用、賃貸・売却予定、固定資産税で非課税または課税免除など

 

注意したいのは、住民票の有無だけで判断されるわけではない点です。実際に生活の本拠として利用しているかどうかが見られます。

 

また、賃貸や売却を予定している住宅については、所有者から申告があれば課税免除の対象になる場合があります。ただし、一定期間を過ぎても契約に至らない場合など、例外もあるため確認が必要です。

 

寝屋川市の空き家流通促進税の動き

大阪府寝屋川市でも、空き家の流通を促すための「空き家流通促進税」が注目されています。

 

寝屋川市は、令和8年度の市政運営方針などで、空き家の発生を未然に防ぎ、市場流通を促進するために、空き家流通促進税条例の制定へ向けた取組を進める方針を示していました。

 

その後、寝屋川市議会の令和8年6月定例会付議事件一覧では、議案第45号「寝屋川市空き家流通促進税条例の制定」が2026年7月9日に原案可決されています。市内全域の空き家を対象とする動きとして注目されていますが、実際の課税開始時期、対象、税率、免除要件などは、公式情報で最新の内容を確認することが大切です。

 

空き家税は、条例が可決されればすぐに納税が始まるとは限りません。総務大臣の同意、制度周知、課税システムの整備などを経て、実際の課税開始時期が決まる流れになることが一般的です。

 

今後ほかの自治体へ広がる可能性

空き家問題は、京都市や寝屋川市だけの課題ではありません。

 

総務省の住宅・土地統計調査をもとにした国土交通省資料では、全国の空き家数は2023年に900万戸となり、この30年間で約2倍に増えています。賃貸用や売却用、二次的住宅を除いた長期不在の空き家も増えており、今後も各自治体が対策を強める可能性があります。

 

ただし、空き家の状況は地域によって大きく異なります。住宅需要が高く空き家を流通させたい地域もあれば、老朽化した危険空き家の除却を優先する地域もあります。

 

そのため、今後「空き家税」という名前の制度が全国的に増える可能性はありますが、対象や税率は自治体ごとに違うと考えておきましょう。

 

空き家税や固定資産税の負担を抑える対策5つ

空き家税や固定資産税の負担を抑える対策5つ
空き家税や固定資産税の負担を避けるには、放置しないことが何より大切です。空き家の状態や所有者の事情によって、取るべき対策は変わります。

 

ここでは、代表的な対策を5つ紹介します。

 

居住状況と管理状態を確認する

まずは、空き家の居住状況と管理状態を確認しましょう。

 

空き家税の対象になるかどうかは、自治体の制度によって異なります。京都市のように、生活の本拠として使われているかどうかを判断する制度もあります。住民票があるから大丈夫、年に数回泊まっているから対象外、と自己判断するのは避けた方が安心です。

 

あわせて、建物の状態も見ておきましょう。屋根や外壁が傷んでいる、庭木が伸びている、郵便物がたまっている、害虫や動物の痕跡があるといった場合は、管理不全と見られる可能性があります。

 

遠方で管理が難しい場合は、親族、不動産会社、空き家管理サービスなどに定期確認を依頼する方法もあります。

 

売却を検討する

将来使う予定がない空き家は、売却を検討する価値があります。

 

空き家は、所有しているだけで固定資産税、火災保険、草木の管理費、修繕費などがかかります。建物の劣化が進むと売却しにくくなるケースもあるため、税金が話題になったタイミングで一度査定を取っておくと判断しやすくなります。

 

相続した実家や田舎の空き家で悩んでいる方は、「田舎の実家や空き家の処分・活用方法」も参考になります。

 

また、土地としての売却タイミングや税金を整理したい場合は「相続した土地を売るタイミング」も確認しておくとよいでしょう。

 

賃貸や活用を考える

売却したくない場合は、賃貸や活用も選択肢です。

 

空き家を賃貸に出せれば、家賃収入を管理費や税金に充てられる可能性があります。地域によっては、空き家バンクや移住希望者向けの制度が使えることもあります。

 

ただし、賃貸に出すには修繕費がかかる場合があります。古い住宅では、耐震性、雨漏り、水回り、電気設備などの確認も必要です。空き家税の課税免除に関係する制度でも、単に「いつか貸したい」と考えているだけでは足りず、募集や契約に向けた具体的な動きが求められるケースがあります。

 

賃貸や活用を考えるときは、想定家賃、修繕費、管理の手間、将来の売却可能性を比較して判断しましょう。

 

解体前に税負担と補助金を確認する

老朽化した空き家は、解体も選択肢になります。

 

解体すれば、倒壊や近隣トラブルのリスクを下げられます。自治体によっては、危険な空き家の除却に補助金を用意していることもあります。

 

一方で、住宅を解体して更地にすると、土地の住宅用地特例が使えなくなり、固定資産税が上がる可能性があります。解体費用だけでなく、解体後の税負担や売却のしやすさまで確認してから判断することが大切です。

 

古い空き家の解体費用や補助金については「古い空き家の解体費用と補助金」で詳しく解説しています。

 

自治体や専門家に早めに相談する

空き家税や固定資産税は、自治体ごとの制度や物件の状態によって判断が変わります。迷ったときは、早めに相談した方が安心です。

 

確認先としては、自治体の税務担当課、空き家相談窓口、不動産会社、税理士、司法書士などがあります。相続登記が終わっていない場合や共有名義になっている場合は、売却や賃貸を進める前に権利関係を整理する必要も出てきます。

 

大切なのは、「税金が上がったら考える」ではなく、「上がる前に選択肢を確認する」ことです。空き家の状態が悪くなるほど、売却も活用も難しくなりやすいため、早めに動くほど選べる方法は増えます。

 

空き家を放置する前に確認したい制度

空き家を放置する前に確認したい制度
空き家税だけを見ていると、ほかの重要な制度を見落とすことがあります。空き家を所有している方は、関連する制度もあわせて確認しておきましょう。

 

ここでは、特に関係しやすい3つを紹介します。

 

空家等対策特別措置法

空家等対策特別措置法は、空き家の適切な管理や活用を促すための法律です。

 

管理が不十分な空き家は、自治体から助言・指導を受けることがあります。改善されない場合、管理不全空家や特定空家として勧告、命令、行政代執行へ進む可能性もあります。

 

この法律が重要なのは、単に行政指導を受けるだけではなく、固定資産税の住宅用地特例にも関係するためです。税負担を避ける意味でも、空き家を放置しないことが大切になります。

 

相続した空き家を売るときの税制特例

相続した空き家を売却する場合、一定の要件を満たせば、譲渡所得から最高3,000万円まで控除できる特例を利用できる可能性があります。

 

これは、被相続人の居住用財産、いわゆる相続空き家を売ったときの特例です。対象になる建物の築年数、耐震性、売却時期、相続人の人数、売却金額など細かい要件があります。

 

使えるかどうかで税負担が大きく変わることもあるため、売却前に税理士や税務署、不動産会社へ確認しておきましょう。売却後に気づいても、必要書類の準備が難しくなる場合があります。

 

固定資産税の支払いが難しいときの相談先

固定資産税の支払いが難しい場合は、納期限を過ぎる前に自治体へ相談しましょう。

 

納付が遅れると延滞金が発生することがあります。放置を続けると督促や差押えにつながる可能性もあるため、「払えないかもしれない」と思った段階で相談することが大切です。

 

納付方法や支払い時の注意点を知りたい方は、「固定資産税の支払い方法」も参考にしてください。

 

まとめ:空き家税は全国一律ではなく、自治体と固定資産税の確認が大切

空き家税は、2026年7月時点で全国一律に導入されている税金ではありません。京都市の非居住住宅利活用促進税のように、自治体ごとの独自税として導入・検討されています。

 

ただし、空き家を所有している方は、空き家税だけでなく固定資産税にも注意が必要です。特定空家や管理不全空家として勧告を受けると、住宅用地特例が外れて税負担が増える可能性があります。

 

空き家を放置している場合は、まず居住状況、建物の状態、固定資産税の課税明細、相続関係を確認しましょう。そのうえで、売却、賃貸、管理、解体のどれが現実的かを比較すると判断しやすくなります。

 

たたら不動産では、空き家や相続不動産の売却に関するご相談を承っています。「売れるかどうかわからない」「税金や管理費が負担になってきた」「家族で話し合う前に相場を知りたい」という段階でも、状況を整理するお手伝いができます。

 

空き家税のニュースを見て不安になった方は、まず所有している空き家の状態を確認し、早めに相談できる準備を進めておきましょう。

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