前回お話したとおり消費者問題とは、企業よりも立場が弱いがゆえに消費者が被害を受けることを改善するときに起こる問題です。
その原因としてはさまざまなものがありますが、そんな消費者問題について今回と次回にまたがり、住宅事業に焦点を当ててお伝えします。
まず、住宅事業というのは専門的な知識が重要となります。
あなたは建築技術についてどのくらい詳しく知っていますか?
建築基準法って聞いたことありますか?
おそらく全然知らないし、聞いたことはあっても内容まで詳細にはわからないのではないでしょうか。
特に高度成長期以降、建築技術や情報はより一層高度化、専門化してきました。
この知識量の差が企業と消費者の力の差を生み出すため、消費者問題となるのです。
次に、政府や行政が良質な公共賃貸住宅を提供することよりも持ち家政策を展開しているもとで、多くの住宅メーカーが華やかな広告を使って激しい住宅販売競争を行っています。
そのような状況がある一方、建築の現場では元請け、下請け、孫請けという多重下請け構造になっているため、いきおい手抜き工事や杜撰工事をすることによって採算を合わせざるを得ない現場があるのも現状です。