熊本市不動産売却クイック査定です。
これまで家賃の支払いと言えば、振込や口座引落しが一般的でした。しかし、キャッシュレス決済の普及に伴い、現金や財布を持たない人が増え、家賃もクレジットカードで支払いたいと考える人が増えています。そのため、クレジットカード対応物件が首都圏を中心に増加しています。
クレジットカード払いには、さまざまなメリットがあります。一方でデメリットもあるため、メリット・デメリットの両方を理解しておくことが大切です。そこで今回は、家賃はクレジットカードで支払うことができるのか、クレジットカード支払いのメリット・デメリットなどについて詳しく解説します。
目次
家賃をクレジットカード払う交渉は可能?
毎月口座から引き落としされる家賃。「ポイントがつくし、クレジットカード払いにしたい」と考えた方も多いのではないでしょうか。家賃をクレジットカードに変更する場合、まずは大家さんや管理会社に交渉する必要があります。では、実際に家賃をクレジットカードで払う交渉は可能なのでしょうか。
【結論】クレジットカード払いの交渉はできない
結論からお伝えすると、クレジットカード払いの交渉は断られる可能性のほうが高いです。というのも、クレジットカード対応にするためには、決済代行会社の選定、システム設計、個人情報の管理などやるべきことが多く、さらにコストがかかります。
入居者一人のために、クレジットカード対応にするには、業務負担やコストなどのリスクが大きいため、一般的には断られる可能性のほうが高いでしょう。
家賃をクレジットカード払いできない理由とは?
クレジットカード払いは断られる可能性が高いとお伝えしましたが、具体的な理由は以下の通りです。
- クレジットカードには手数料がかかるから
- 入金確認が遅くなるから
- 会計処理の問題
- 項目ごとに詳しい内容を解説します。
クレジットカードには手数料がかかるから
家賃をクレジットカード払いにすると、大家さんはクレジットカード会社に手数料を支払わなくてはなりません。一般的には、カードの使用ごとに2%~5%の手数料が取られるため、取引が増えるほどコストも増えます。大手の管理会社であれば、手数料や業務の手間はさほど問題ないかもしれません。しかし、小さな管理会社や大家さんが直接管理する物件はコストがかかるため対応できないというのが実情です。
入金確認が遅くなるから
クレジットカードの支払いは、口座引落に比べて入金確認が遅くなります。これは、入居者から引き落としをして、管理会社に着金するまでに時間がかかるためです。大家さんの中には、投資用ローンやアパートローンを組んで賃貸経営している方も多く、大家さん側にもローンの返済期日があります。そのため、入金が遅くなることを懸念する大家さんも少なくありません。
会計処理の問題
家賃をクレジットカード払いにすると、入居者と不動産会社の間にクレジットカード会社が入るため、家賃収入に関する会計処理が複雑になります。さらに、クレジットカードは翌月払いが多いため、口座引落のようにシンプルな会計処理がしにくくなります。小さなお店や商店街でクレジットカードを使用できない店がありますが、これは会計処理の問題やコストがかかるためです。
家賃をクレジットカードで払う方法
ここまで、クレジットカード払いできない理由についてお伝えしましたが、家賃をクレジットカードで支払うこともできます。ここでは、クレジットカード払いにする2つの方法を紹介します。
- クレジットカード可能な物件を見つける
- 家賃決済サービスを利用する
順番に見ていきましょう。
クレジットカード可能な物件を見つける
クレジットカード払いにこだわるのであれば、あらかじめクレジットカード対応物件に絞って物件探しをしましょう。大手のポータルサイトであれば、物件検索画面で「クレジットカード対応可」の検索が可能です。また、クレジットカード払いに対応する物件の特集などが設けられているケースもあります。
ただし、通常の物件と比較すると、物件数が少ないため選択肢が狭まるというデメリットがあります。希望条件の物件が見つかれば毎月クレジットカードで家賃を支払うことができるため、根気強く探してみましょう。
家賃決済サービスを利用する
クレジットカードで支払うためには、家賃決済サービスを使うのも有効な手段です。家賃決済サービスは、入居者と不動産会社の間に入って決済をしてくれる仕組みのこと。つまり、不動産会社がクレジットカード未対応でも、家賃をクレジットカード払いにすることができます。
ただし、家賃決済サービスを利用すると入居者が手数料を負担しなくてはなりません。とはいえ、クレジットカードで支払うことでポイントやマイルが貯まるため、利用するメリットも大きいでしょう。
家賃をクレジットカード以外で支払う方法
家賃の支払い方法は、物件や管理会社によって異なります。ここでは、「クレジットカード以外」の支払い方法を確認していきましょう。
- 自動引落し
- 口座振込
- コンビニ払い
- 現金
支払い方法と共に、それぞれのメリット・デメリットを解説します。
自動引落し
自動引落しは、支払いを忘れたり、金額を間違えたりするトラブルを防ぐことができます。ただし、口座残高が不足していると引き落としができなくなり、口座振込となる場合があります。口座振替になると手数料は入居者負担となるため注意が必要です。
口座振込
口座振込は、不動産会社が指定する期日までに振込する方法です。ネットバンキングを利用すれば手数料を抑えながら、24時間いつでも手軽に振込できます。ただし、振込の度に手数料がかかるため、この点はデメリットとなるでしょう。
コンビニ払い
コンビニ支払いは、払込票明が自宅に届きます。それを持ってコンビニのレジで掲示すれば家賃を支払うことができます。ただし、多くの場合支払い方法は現金のみであるため、手元に現金を用意しておく必要があります。また、振込期日が過ぎた場合や払込票を紛失すると支払いできないケースがあるため、払込票の管理には注意が必要です。
現金
大家さんが同じ建物内に住んでいる場合や、管理会社が近い場合は、家賃を現金手渡しで対応できる物件もあります。毎月大家さんとコミュニケーションが図れるため、設備の故障を相談したり、家賃交渉したりしやすくなるでしょう。ただし、同じ建物内に住んでいても自動引落しや口座振込を希望する大家さんも多く、現金で持参するのは歓迎されない物件も多いです。また、人付き合いが苦手な方や忙しい方にとっては、ストレスの原因になるかもしれません。
家賃をクレジットカード払いするメリット
クレジットカード払いにはどのようなメリットがあるのか確認していきましょう。
- ポイントがたまる
- 振込の手間が省ける
- 家計管理がしやすい
- 支払いのタイミングが明確
項目ごとに詳しく解説します。
ポイントがたまる
1つ目のメリットは、ポイントがたまることです。クレジットカードのポイントは、利用金額に応じてポイントが還元されます。家賃は支出の大部分を占めるため、より多くのポイントを貯めることができるでしょう。ただし、物件の中には「ポイント加算対象外」となっている物件があるため注意が必要です。こうした情報は物件サイトには掲載されていないため、不動産会社や管理会社に事前確認が必要です。
振込の手間が省ける
2つ目のメリットは、振込の手間が省けることです。家賃を毎月銀行振込で支払っていた方は、クレジットカード払いにすることで振込の手間を省くことができます。また、振込の場合は手間だけでなく手数料もかかります。振込手数料は金融機関によって異なりますが、10万円以上の振込は手数料が高額になる傾向です。一回の金額は小さくても、何年も支払い続ければ、数千円~数万円になることもあります。クレジットカード払いにすることで手数料が節約できる点は大きなメリットとなるでしょう。
家計管理がしやすい
3つ目のメリットは、毎月の支出が管理しやすいことです。水道や光熱費など、公共料金をクレジットカード払いにしている方も多いでしょう。これらに加えて、家賃もクレジットカード払いにすれば支出が可視化でき、家計管理がしやすくなります。おすすめはクレジットカードを家計簿アプリと連携させること。簡単に家計簿が作成できるため、余計な出費を抑え、日々の節約に役立つでしょう。
支払いのタイミングが明確
4つ目のメリットは、支払いのタイミングが明確であることです。クレジットカード払いは、基本的にカード会社が一時的に立て替える後払いシステムです。したがって、支払日に残高が不足していても支払いが行われます。また、クレジットカード払い対応の物件は、初期費用もクレジットカードで支払いできることがあります。初期費用は、敷金・礼金、仲介手数料、前家賃など、まとまった資金が必要です。
しかし、入居までにこれらの資金を現金で準備できない方もいるでしょう。そういった場合でも、クレジットカード払いなら後払いが可能となるため、余裕を持って資金を準備することができます。
家賃をクレジットカードで払うときのデメリット!注意点
次は、クレジットカード払いのデメリットについて解説します。
- 家賃が高くなる可能性がある
- クレジットカードによっては対応できない場合がある
- 限度額を高めに設定する必要がある
- 支払いが遅れると信用情報に傷がつく
メリットとデメリットを把握して、ご自身に合った選択をしましょう。
家賃が高くなる可能性がある
1つ目のデメリットは、家賃が高くなる可能性があることです。前述した通り、クレジットカードは手数料がかかります。そのため、不動産会社も手数料を考慮した上で家賃設定をします。そのため、同じエリアにある類似物件と比較して、家賃は高めに設定されているケースが多いです。
クレジットカードによっては対応できない場合がある
2つ目のデメリットは、クレジットカードによって対応できない場合があることです。クレジットカード対応可能物件でも、使用できるクレジットカードに制限があるケースもあります。たとえば、VISA、JCBは使用可でも、AMEXは使用不可など、物件によってさまざまです。したがって、入居前には必ず不動産会社に確認しておくことをおすすめします。
限度額を高めに設定する必要がある
3つ目のデメリットは、限度額を高めに設定する必要があることです。限度額を上げると紛失した際に限度額まで使用される恐れがあり、限度額を上げたくないと思う方もいるかもしれません。しかし、光熱費や通信費、食費などの支払いに家賃が加わると、カードの限度額に達してしまいカードが使用できなくなる可能性があります。したがって、クレジットカード対応物件に入居したら、なるべく早めに限度額を変更しましょう。
支払いが遅れると信用情報に傷がつく
4つ目のデメリットは、支払いが遅れると信用情報に傷がつくということです。クレジットカードの信用情報は、個人の信用力を評価する重要なデータです。信用情報機関に登録されたデータは、今後新たにクレジットカードを作成する時や、ローン会社の審査の際に参照されます。たとえば、クレジットカードの支払いを何度か滞納したとしましょう。数年後、結婚のタイミングで住宅購入を決めました。
ところが、独身時代にクレジットカードの支払いを滞納してしまったため、住宅ローンが借りられなかったというケースがあります。なお、自動引落しや口座振込の場合は、基本的に信用情報に傷がつくことはありません。したがって、ご自身の状況をよく理解した上で、支払い方法を選択しましょう。
まとめ
家賃をクレジットカードで支払うことは可能です。ただし、既に入居している物件で、支払い方法を変更することは断られる可能性が高いでしょう。なぜなら、クレジットカード払いにすると、管理者側のコストや業務負担が増えるためです。クレジットカード払いにこだわる方は、入居前にクレジットカード払いに対応している物件を選ぶことをおすすめします。なお、クレジットカード払いには、ポイントがたまる、振込の手間が省ける、支出が管理しやすいなどのメリットがあります。
一方、家賃が高くなる可能性がある、クレジットカードによっては対応不可、限度額を高めに設定する必要がある、支払いが遅れると信用情報に傷がつくなどのデメリットがあるため注意が必要です。メリット・デメリットの重要性は人によって異なります。そのため、ご自身のライフスタイルや優先順位に合わせて物件選びをすることが大切です。