おしゃれな内装や外装が魅力的な「デザイナーズマンション」。雑誌やSNSで取り上げられる機会も多いため、憧れている方も多い印象です。しかし、実際に住んだことがある人からは、「住みにくい」「普通のマンションにすればよかった」など、ネガティブな意見を耳にすることがあります。デザイナーズマンション本当に住みにくいのでしょうか。この記事では、デザイナーズマンションはやめとけと言われる理由やデザイナーズマンションに住むメリット・デメリット、よくある質問などについて解説します。
目次
そもそもデザイナーズマンションとは?

デザイナーズマンションとは、建築家やインテリアデザイナーなどがこだわって設計したデザイン性に特化したマンションのこと。しかし、法律で明確な基準が設けられているわけではありません。中には有名な建築家が設計したマンションもありますが、不動産会社がおしゃれな物件を「デザイナーズマンション」と総称しているケースも多いです。
デザイナーズマンションの特徴は、何と言ってもデザイン性の高さです。物件ごとにコンセプトが設けられ、一般的なマンションにはない独特のデザインを売りにしている物件もあります。下表では、デザイナーズマンションの主な特徴をまとめました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 設計者 | 建築家・設計士・インテリアコーディネーターが関与しているケースが多い |
| デザイン性 | 高い(素材・照明・色など) |
| 素材 | 無垢、コンクリート、ガラス、タイル、レンガなど |
| 間取り | 開放的(吹き抜け、大きな窓)、独創的 |
| 家賃 | 相場より高めな傾向 |
| 一般的なマンションとの違い | 実用性よりデザインを重視 |
一見魅力的に見えるデザイナーズマンションですが、デザイン性を重視しすぎているためのデメリットも存在します。次の章では、デザイナーズマンションはやめとけ!と言われる具体的な理由を解説します。
デザイナーズマンションはやめとけ!と言われる理由とは?

デザイナーズマンションはやめとけ!と言われることがありますが、デザイナーズマンションが悪いわけではありません。「住んで失敗した」「後悔した」という声の多くは、デメリットをよく確認せずに物件を契約してしまったことが原因でしょう。つまり、おしゃれな外観や内観に惹かれ、家賃、間取り、収納力などのデメリットを見逃してしまい、暮らし始めてから不便さに後悔するというパターンです。
逆を言えば、あらかじめデメリットを把握しておけば、失敗や後悔のリスクが低減できるということです。次の章では、デザイナーズマンションに住むデメリットについて詳しく解説しますので、物件選びの参考としてお役立てください。
デザイナーズマンションに住むデメリットについて

デザイナーズマンションでよく挙げられえるデメリットは主に以下の6つです。
- 家賃や販売価格が高い
- 物件数が少ない
- 防音性が乏しい
- 収納スペースが少ない
- 生活動線が悪い
- 退去時の費用が高くなる
全ての物件にこれらのデメリットがあるわけではありません。あくまでも一つの参考としてお考えください。それでは項目ごとに見ていきましょう。
家賃や販売価格が高い
1つ目のデメリットは「家賃や販売価格が高い」ことです。デザイナーズマンションの多くは、地域相場と比べて家賃が高い傾向です。これは、デザイン性を高めるためにグレードの高い建材や設備を導入したり、建築家やデザイナーへの設計料を支払ったりすることが一つの要因です。また、近年の物価高騰や建築資材の高騰なども考えられます。デザイナーズマンションは人気エリアや都心部で建築されることが多いため、地価の高さも影響しているでしょう。
なお、デザイナーズマンションは特殊な構造や設備を維持するために管理費・修繕費も高く設定されている傾向です。したがって、毎月管理費を含めた家賃がいくらになるのかを知っておくことが重要です。
物件数が少ない
2つ目のデメリットは「物件数が少ない」ことです。デザイナーズマンションは都心部の人気エリアや人口の多い大都市周辺に集中しており、地方や郊外エリアで建築されることは稀です。また、希少性があるため競争率も高く、条件の良い物件はすぐに埋まってしまいます。そのため、気に入った物件に出会えるかどうかは運とタイミング次第。しかし、焦って契約すると「住みにくい」「家賃が高い」など後悔する可能性が高くなります。
まずは物件に求める条件に優先順位を付けて、その物件に現実的に住み続けることができるか考えてみましょう。
防音性が乏しい
3つ目のデメリットは「防音性が乏しい」ことです。デザイナーズマンションは、吹き抜けや大型窓を設置して開放感を演出している物件が多いです。開放感があることはメリットも多いですが、一方でガラス張りの大間口が外部の音を遮断しきれなかったり、隣家との間仕切りが薄く生活音や交通騒音が響いたりする可能性があります。静かな生活を望む方にとって、周辺の騒音がダイレクトに部屋の中に伝わることは大きなストレスとなるでしょう。
また、防音性の低さは1度内見しただけでは判断しにくく、住み始めてから後悔するケースが非常に多いです。したがって、防音性を重視する方は、内見する時間帯を朝と夜に分けて2回行う、間取りや構造だけでなく建物の周辺環境に目を向けるなどを意識しましょう。
収納スペースが少ない
4つ目のデメリットは「収納スペースが少ない」ことです。デザイナーズマンションは、デザイン性や居住空間の開放感を重視しているため、一般的な物件と比較して収納スペースが少ないことがあります。せっかく開放感のあるオシャレな部屋に住んでも、収納スペースが少なく、室内に物が溢れてしまえばデザイン性を損なってしまう可能性も。荷物が多い人やファミリーで暮らす場合には、収納スペースの少なさが大きなストレスになることもあるでしょう。
生活動線が悪い
5つ目のデメリットは「生活動線が悪い」ことです。デザイナーズマンションは、デザイン性を重視しているため、独創的な間取りや設計が取り入れられているケースが多いです。たとえば、キッチンが特殊な位置にあったり、寝室からトイレが遠かったり、おしゃれ差を重視するあまり生活動線が犠牲になってしまっていることがあります。内見する際は、その物件で生活するイメージを膨らませて、動線をよく確認することをおすすめします。
退去時の費用が高くなる
6つ目のデメリットは「退去時の費用が高くなる」ことです。デザイナーズマンションの魅力として、グレードの高い設備や特別な内装があります。これらは一般的な物件にはない華やかさを持ち、上質な暮らしを実現したり、生活をより便利にしたりする役割を担っています。ところが、これらが退去時の修復費用を高くする要因でもあるのです。たとえば、特別な設備や家具に傷や破損があった場合、同じものや相応の品質のものに交換すると費用がかさむことがあります。このように、デザイナーズマンションの特別な設備や素材は魅力的ではあるものの、退去時の費用が高くなりやすいというリスクを考慮しておく必要があります。
デザイナーズマンションに住むメリットについて

では次に、デザイナーズマンションに住むメリットについて見ていきましょう。メリットは主に以下の3つです。
- デザイン性に優れている
- 住民トラブルになりにくい
- 周囲から注目されやすい
メリット・デメリットの両面を把握して、ご自身のライフスタイルに適しているかどうか考えてみましょう。それでは項目ごとに解説します。
デザイン性に優れている
1つ目のメリットは「デザイン性に優れている」ことです。デザイナーズマンションの最大の魅力は、何と言っても高いデザイン性。コンクリートの打ちっぱなし、吹き抜け天井、開放感のある大きな窓、変則的な間取りなど、建物全体がおしゃれにデザインされているため住む人の感性を刺激します。オシャレな物件に住むことで、日常に特別感が生まれ毎日家に帰るのが楽しみになるでしょう。
また、友人を招いたときの反応が楽しめるのも魅力の一つです。オシャレな生活がしたい、日々の暮らしに彩りがほしい、優雅な生活がしたいという方にとって、デザイナーズマンションは有効な選択肢と言えるでしょう。
住民トラブルになりにくい
2つ目のメリットは「住民トラブルになりにくい」ということです。同じデザイナーズマンションを選んだ住民同士は、価値観やライフスタイルが似ていることが多いです。共通の価値観や趣味を持っていれば、日常生活でのコミュニケーションも取りやすいでしょう。
また、先述したようにデザイナーズマンションは周辺相場よりも家賃が高めに設定されています。高額な家賃が支払えるということは、社会的にもそれなりのポジションについていて、収入が高い人が多いということ。住人の属性が良い物件は、住民トラブルが起こりにくいため、トラブルに巻き込まれるリスクは低くなるでしょう。
周囲から注目されやすい
3つ目のメリットは「周囲から注目されやすい」ということです。言い換えると「周囲に自慢できる」とも言えます。というのも、デザイナーズマンションはおしゃれな外観や希少性から注目されやすい物件です。インターネットやSNSで「デザイナーズマンション」と検索すれば、デザイナーズマンション専用のサイトや特集ページなどが数多く公開されています。特に人気エリアや都心の中心部に位置する物件の場合、高いデザイン性に加えて立地の良さも評価の対象となりやすいでしょう。家族や友人、仕事関係者を招いた際も好意的な印象をもたれる可能性が高く、休日のホームパーティなどにも最適です。
デザイナーズマンションに関するQ&A

実際にデザイナーズマンションを検討し始めると具体的な疑問を抱く方もいるでしょう。ここでは、デザイナーズマンションに関するよくある質問について解説します。
デザイナーズマンションは本当に住みにくい?
結論からお伝えすると、全てのデザイナーズマンションが住みにくいわけではありません。先にお伝えしたように、「住んで失敗した」「後悔した」という声の多くは、デメリットをよく確認せずに物件を契約してしまったことが原因です。中には収納が不十分であったり、防音性が乏しかったりする物件もありますが、人によってはそれでも快適に生活できる方もいます。そのため、暮らす人のライフスタイルや家族構成、生活に何を求めるかをしっかりと考え、「デメリットも踏まえたうえでその物件に住みたいか」を確認することが重要です。
新築と中古はどちらがいい?
新築物件は、最新設備が導入され、建具や床、壁、水まわりなど全てが新しいため快適に生活できるでしょう。しかし家賃や販売価格が高いという懸念点があります。中古物件は価格が比較的手頃であるため、選択肢も広がります。ただし、築年数によっては断熱性や防音性、管理状態などに差が出やすいため注意が必要です。
ファミリーでも住める?
基本的には単身者やカップル、夫婦向けが中心ですが、ファミリーで住める物件もあります。ただし、ファミリーで暮らせる物件数はあまり多くありません。運よく出会えたら早めに決断しないとすぐに埋まってしまうでしょう。限られた時間の中で後悔の少ない選択をするためには、将来的なライフプランやマネープランをよく考えて決断することが重要です。
まとめ
今回は、デザイナーズマンションはやめとけ!と言われる理由やメリット・デメリット、デザイナーズマンションに関するQ&Aについて解説しました。デザイナーズマンションが「住みにくい」と言われるのは、家賃や販売価格が高い、物件数が少ない、防音性が乏しい、収納スペースが少ないなどの理由が原因です。一方で、デザイン性に優れている、住民トラブルになりにくいなどのメリットも存在します。
建築家がデザインした個性的で洗練された空間は、他の建物にはない魅力です。デザイナーズマンションは日々の暮らしに彩りを与え、オシャレな生活を楽しみたい方やインテリアが好きな方、人を家に招くのが好きな方にとって大きな満足を得られるでしょう。
デザイナーズマンションはファミリーで暮らすことも可能ですが、物件の選択肢はあまり多くありません。運命的に出会えたら「すぐに契約したい!」と焦ってしまうかもしれませんが、将来的なライフプランやマネープランをよく考え後悔の少ない決断をしましょう。



























