HOME » よくあるお問合せ » 不動産売買でマイナンバーは必要?売主・買主別のケースと4つの注意点

不動産売買でマイナンバーは必要?売主・買主別のケースと4つの注意点

不動産売買でマイナンバーは必要?売主・買主別のケースと4つの注意点

 

熊本市不動産売却クイック査定(たたら不動産)です。

 

不動産を売却したあと、買主や見覚えのない委託業者から「マイナンバーを提出してください」と連絡が来ると、「本当に必要なのか」「詐欺ではないか」と不安になる方もいるでしょう。

 

結論からお伝えすると、不動産売買で12桁のマイナンバーが一律に必要になるわけではありません。個人の売主が法人などへ不動産を売り、同じ買主から年間100万円を超える代金を受け取る場合など、税務署へ提出する支払調書の対象になるときに提供を求められます。

 

一方、マイナンバーカードを身分証として見せることと、カード裏面の個人番号を提供することは別の手続きです。この記事では、売主・買主別にマイナンバーが必要なケース、提出を求められる理由、本人確認や登記との違い、安全に対応するための注意点を解説します。

 

※本記事は2026年10月28日時点で公開されている資料を基にした一般的な説明です。実際の提出要否や税務上の取扱いは取引内容によって異なるため、買主の担当部署、税務署または税理士へご確認ください。

 

不動産売買でマイナンバーが必要なのは一部のケース

不動産売買でマイナンバーが必要なのは一部のケース
まず確認したいのは、すべての不動産売買で、売主と買主の双方がマイナンバーを出すわけではないことです。ここでは、12桁の個人番号が必要になる基本的な考え方を整理します。

 

12桁の個人番号がすべての売買で必要なわけではない

個人の売主がマイナンバーを求められる主な理由は、買主が「不動産等の譲受けの対価の支払調書」を税務署へ提出するためです。買主に支払調書の提出義務があり、その書類へ売主の番号を記載する場合に、番号提供が必要になります。

 

したがって、単に不動産を売買するだけで、誰もが12桁の番号を出すわけではありません。実際の買主が誰か、同じ買主から1年間にいくら受け取るか、何の手続きに使うのかを確認して判断します。

 

売主・買主・取引金額別の判断表

一般的な売買における考え方は、次のとおりです。

 

売主・買主の組み合わせ 年間の支払額など 12桁の個人番号
個人売主→法人の買主 同じ買主から100万円を超える 原則として提供対象
個人売主→不動産業者である個人買主 同じ買主から100万円を超える 原則として提供対象。ただし一部の個人業者には例外あり
個人売主→一般の個人買主 通常の個人間売買 この支払調書を理由とする提供は通常不要
法人売主→法人などの買主 支払調書の対象 マイナンバーではなく法人番号
本人確認書類としてカードを見せるだけ 金額にかかわらない カード表面の確認と12桁の番号提供は別

※上表は、国内居住の個人売主による通常の売買を前提としています。売主が非居住者の場合は、一般の個人が買主でも、別の支払調書や源泉徴収が関係することがあります。国外居住者が売主となる場合は、決済前に税務署または税理士へご確認ください。

 

国税庁は、法人または不動産業者である個人が買主となり、同一人への年間支払額が100万円を超えるものを、支払調書の提出範囲として案内しています。正確な条件は、国税庁「不動産等の譲受けの対価の支払調書」の提出範囲等で確認できます。

 

なお、公共事業施行者などが法律に基づいて行う買取りには別の取扱いがあります。通常の不動産売買と条件が異なるときは、支払者へご確認ください。

 

一般の個人買主との売買では原則として提出対象にならない

国内居住の個人売主から、不動産業者ではない一般の個人が購入する通常の売買では、買主は「不動産等の譲受けの対価の支払調書」を提出する立場ではありません。そのため、この支払調書を作るという理由で、売主のマイナンバーを求めるケースには原則として当てはまらないでしょう。

 

売主がマイナンバーを求められる3つの条件

売主がマイナンバーを求められる3つの条件
個人売主が番号提供を求められる主なケースは、3つの条件で整理できます。項目ごとに見ていきましょう。

売主が個人である

支払調書の「支払を受ける者」が個人であれば、記載する番号は12桁のマイナンバーです。売主が会社などの法人である場合は、マイナンバーではなく13桁の法人番号を用います。

 

共有名義の不動産では、買主側が共有者ごとに支払調書を作成するため、複数の共有者がそれぞれ番号提供を求められる場合もあります。自分の持分や受取額が分からないときは、精算書や売買契約書を確認しましょう。

 

買主が法人または不動産業者である個人

支払調書を提出するのは、不動産を取得して対価を支払う法人と、不動産業者である個人です。ただし、個人の不動産業者のうち、主として建物の賃貸借の代理や仲介を目的とする事業を営む方には、提出義務の例外があります。

 

個人売主から見ると、会社による直接買取では対象になりやすいと考えられます。一方で、仲介取引だから不要とは限りません。仲介会社を通した売買でも、契約上の買主が法人なら、他の条件と合わせて番号提供の対象になる可能性があります。

 

同じ買主から年100万円を超える代金を受け取る

金額の基準は、同じ相手からその年中に支払いを受ける合計額が100万円を超えることです。「100万円以上」ではなく「100万円を超える」が正確であり、100万円ちょうどは、この金額基準には含まれません。

 

また、1回の支払いだけで判断するのではなく、同じ買主から年内に複数回の支払いを受ける場合は合計します。不動産の売買代金は100万円を超えることが多いものの、金額だけで決めず、売主と買主の属性も合わせて確認してください。

 

不動産売却でマイナンバーを求められる理由

不動産売却でマイナンバーを求められる理由
条件に該当する売買で番号を求められるのは、買主側の税務手続きがあるためです。支払調書を作る人と、仲介会社・委託業者の関係を整理します。

 

買主が支払調書を税務署へ提出するため

「不動産等の譲受けの対価の支払調書」には、支払を受ける売主の住所・氏名、物件の種類・所在地、支払金額などとともに、マイナンバーまたは法人番号を記載する欄があります。税務署が不動産の譲渡に関する支払いを把握するための法定調書です。

 

税務署へ提出する支払調書には番号を記載しますが、買主がその写しを売主へ交付する場合、マイナンバーを記載したまま渡すことはできません。

 

売主自身が支払調書を作成するわけではない

支払調書を作成して税務署へ出すのは、対象となる代金を支払った買主側です。売主は、買主が書類を作るために、自分の番号と本人確認書類を提供します。

 

これは、売主自身が行う確定申告とは別の手続きです。支払調書が提出されたからといって確定申告が自動的に終わるわけではなく、売却益や利用する特例に応じた申告の要否は別に判断しなければなりません。

 

仲介か買取かではなく実際の買主で判断する

不動産会社の直接買取では、その会社が買主となるため、支払調書の条件に当てはまりやすくなります。これに対して仲介では、不動産会社は売主と買主をつなぐ立場であり、契約上の買主は別にいます。

 

ただし、仲介取引でも実際の買主が法人なら、番号が必要になる可能性があります。また、買主が番号収集を仲介会社や専門業者へ委託することも認められているため、買主以外から案内が来る場合もあります。「買取なら必要、仲介なら不要」と分けず、売買契約書の買主欄と依頼元を確認しましょう。

 

個人番号の提出とマイナンバーカードの提示は別

混同しやすいのが、マイナンバーカードを身分証として見せることと、裏面の12桁の個人番号を提供することです。ここでは、カードの表面・裏面と、不動産登記の扱いを分けて解説します。

 

カード表面は本人確認書類として使える

不動産会社が売主・買主の本人確認を行う際、マイナンバーカードは顔写真付きの本人確認書類として使えます。この場合に見るのは、表面に記載された氏名、住所、生年月日、顔写真などです。

 

マイナンバーカードは、売主本人であることを確かめる身分証として使われる場合もあります。ただし、カードを本人確認書類として見せることと、裏面に記載された12桁の個人番号を提供することは別の手続きです。売買に必要な書類全体を確認したい方は、土地を個人間で売買する際の必要書類と手順も参考にしてください。

 

裏面の12桁を扱えるのは税務などの利用目的がある場合

支払調書へ記載するために番号を収集するときは、買主側が「番号確認」と「身元確認」を行います。番号確認は12桁の番号が正しいか、身元確認は番号を出した人が本人かを確かめる手続きです。マイナンバーカードなら、裏面で番号確認、表面で身元確認ができます。

 

一方、通常の本人確認だけが目的で、支払調書作成など番号法で認められた利用目的がない場合に、カード裏面をコピーすることはできません。個人情報保護委員会のFAQでも、身分証として表面をコピーすることと、裏面の個人番号をコピーすることを分けて案内しています。

 

支払調書・取引時確認・登記・確定申告を分けて考える

不動産売買では複数の手続きで本人確認書類を使うため、目的を分けると理解しやすくなります。

 

手続き 誰が行うか 12桁の個人番号の扱い
支払調書 対象となる買主 条件を満たす個人売主の番号を記載
不動産取引の本人確認 宅建業者など カードを身分証に使えても、番号提供とは別
所有権移転などの登記 当事者・司法書士 登記情報として個人番号を利用しない
売却後の確定申告 申告が必要な売主 申告者本人の番号を税務署へ記載・提示

法務局は、不動産登記では個人番号を利用できず、住民票を添付するときも番号が記載されていないものを用意するよう案内しています。詳しくは、法務局の不動産登記申請案内をご確認ください。

 

オンライン登記でマイナンバーカードの電子証明書を使う場合はありますが、12桁の番号を登記情報として提供することとは異なります。「司法書士から連絡が来たから登記に番号が必要」と決めつけず、何の手続きのためかを尋ねると安心です。

 

マイナンバーを提出するときの確認書類と流れ

マイナンバーを提出するときの確認書類と流れ
支払調書のためにマイナンバーを提供するときは、番号確認と身元確認が行われます。カードの有無と、委託業者から連絡が来た場合の対応を見ていきましょう。

 

カードがあれば番号確認と身元確認を1枚で行える

マイナンバーカードを持っている場合は、1枚で番号確認と身元確認ができます。対面なら提示、郵送やオンラインなら買主・委託先が指定する方法に従って、必要な面の写しや画像を提出するのが一般的です。

 

提出前には、表面だけでよいのか、支払調書のために裏面も必要なのかを確かめてください。

 

カードがない場合は2種類の確認書類を組み合わせる

マイナンバーカードを作っていなくても、不動産を売却できないわけではありません。番号確認には、マイナンバーが記載された住民票の写しなどを使い、身元確認には運転免許証などを組み合わせる方法があります。

 

廃止前に交付された通知カードは、記載された氏名・住所などが現在の住民票の内容と一致する場合に限り、番号確認書類として利用できます。具体的な組み合わせは、国税庁の本人確認に関するFAQを確認するか、提出先へ問い合わせてください。

 

なお、番号記載の住民票を支払調書の番号確認に使うことと、登記へ添付する住民票は別です。登記用には、個人番号が記載されていない住民票を用意します。

 

委託業者から連絡が来る場合もある

買主は、マイナンバーの収集を外部の専門業者へ委託できます。そのため、売買を担当した会社とは異なる名称の業者から、書類やメールが届くこと自体はあります。

 

ただし、連絡が来ただけで正規の委託先とは判断できません。案内に書かれた電話番号だけを使わず、売買契約時から連絡している買主や仲介会社の公式窓口へ、委託先の会社名と提出方法を確認しましょう。

 

マイナンバー提出時の4つの注意点

マイナンバー提出時の4つの注意点
マイナンバーは利用範囲が法律で限定された情報です。必要な依頼へ安全に対応するため、提出前に4点を確認してください。

 

1.相手の会社名と利用目的を確認する

まず、番号を求めているのが実際の買主か、買主から正式に委託された業者かを確認します。売買契約書の買主名と依頼文の会社名が異なる場合は、両者の関係を尋ねましょう。

 

利用目的も重要です。「不動産等の譲受けの対価の支払調書を作成するため」など、番号を何の書類へ使うのかが明示されているか確かめます。単に「本人確認のため」とだけ書かれている場合は、12桁の番号まで必要な理由を確認してください。

 

2.一般の個人買主や対象外の金額なら求める理由を聞く

一般の個人買主との売買や、支払調書を提出しないことが明らかな少額取引では、この支払調書を理由に番号を求める通常のケースとは異なります。買主の属性や支払額が条件に合わないと思ったら、すぐに提出せず理由を聞きましょう。

 

国税庁は、法定調書を提出しないことが明らかな金額であれば、原則として番号提供を求めることはできないと案内しています。ただし、公共事業の買取りなど別の規定が関係する場合もあるため、依頼が誤りだと自己判断せず、担当者または税務署へ確認するのが安全です。

 

3.提出方法と情報の管理方法を確かめる

提出先の住所、専用サイトのURL、期限、必要な書類の面を確認します。メールで画像を送る場合でも、通常の連絡先へそのまま添付するのではなく、買主が指定した安全な方法かを確かめてください。

 

マイナンバーを収集する事業者には、安全管理措置が求められます。利用目的、保管方法、廃棄時期などに疑問があれば、提出前に問い合わせましょう。自分でも、いつ、どの会社へ、どの方法で提出したかを記録しておくと確認しやすくなります。

 

4.不審なメール・郵便・電話へすぐに番号を渡さない

決済後に突然連絡が来ても、支払調書作成のための正規の依頼である可能性があります。一方で、「今日中に送らなければ罰金になる」などと急がせる連絡や、売買と関係のない口座情報・暗証番号まで求める連絡には注意が必要です。

 

不審に感じたときは、受け取った連絡先へ返信する前に、名刺、売買契約書、会社の公式サイトなど、すでに確認できている窓口へ連絡してください。番号を提供しただけで、相手が行政機関の保有する所得や税金の情報を自由に閲覧できるわけではありませんが、不要な提供を避ける姿勢は大切です。

 

提出を拒否した場合とよくある疑問

重要な個人情報であるため、提供をためらうのは不自然ではありません。ただし、「任意だから断ってよい」「断るとすぐ罰則になる」と単純化せず、公式の取扱いを確認しましょう。

 

拒否した場合は買主側が提供を求めた経緯を残すことがある

国税庁の案内では、法定調書の提出義務者が番号提供を受けられない場合、まず法令上必要であることを説明して提供を求めます。それでも提供を受けられなければ、番号欄を空欄のまま法定調書を提出し、提供を求めた経過を記録・保存するなどして、提出義務者側の単なる記載漏れではないことを明らかにしておく取扱いです。なお、国税庁は、この経過の記録・保存自体は法令上の義務ではないと注記しています。

 

税務署が番号のない法定調書も収受することと、番号提供が不要であることは同じではありません。買主から改めて依頼が来たり、事務手続きに時間がかかったりする可能性もあります。詳しい買主側の対応は、国税庁「法定調書に関するFAQ」で確認できます。

 

仲介取引でも法人が実際の買主なら必要になることがある

仲介会社は、通常は売買代金を支払って不動産を取得する買主ではありません。しかし、仲介会社を通して見つかった実際の買主が法人なら、金額などの条件を満たすことで番号提供の対象になり得ます。

 

反対に、不動産会社が仲介へ入っていても、実際の買主が一般の個人なら、この支払調書を理由とする番号提供は通常不要です。売却方法の名称ではなく、契約上の買主を確認してください。

 

共有名義では共有者ごとに確認される

共有不動産を売却した場合、買主側は共有者ごとに支払調書を作成します。そのため、代表者1人だけではなく、各共有者が番号と本人確認書類の提出を求められる場合があります。

 

共有者の一部が国外に居住しているなど特殊な事情がある場合は、別の税務手続きが関係する可能性があるため、税務署や税理士へ早めに相談しましょう。

 

売却後の確定申告で使うマイナンバーとは手続きが異なる

不動産売却について確定申告を行う場合、申告書には申告者本人のマイナンバーを記載し、本人確認を受けます。しかし、これは売主が税務署へ行う申告です。買主へ番号を提供し、買主が支払調書を出す手続きとは、提出者も目的も異なります。

 

支払調書を出したから確定申告が不要になるわけでも、番号提供を断ったから売却益が課税されなくなるわけでもありません。申告の要否や特例は、売却損益や物件の利用状況によって判断してください。

 

まとめ|誰が何の目的で求めているかを確認して提出しよう

不動産売買でマイナンバーが必要になるのは、すべての取引ではありません。個人売主が、法人または不動産業者である個人へ売却し、同じ買主から年間100万円を超える代金を受け取る場合が主な対象です。

 

番号を求められたら、実際の買主、利用目的、年間の支払額、提出方法を確認しましょう。通常の本人確認でカード表面を見せること、支払調書のために裏面の番号を提供すること、登記や確定申告でカードを使うことは、それぞれ別の手続きです。

 

熊本市で不動産の売却を進めるなかで、「マイナンバーを求められたが、相手や利用目的が分からない」「売買前に必要書類を整理したい」という場合は、熊本市の不動産売却・査定相談をご利用ください。取引の相手や売却方法を整理し、税務上の個別判断が必要な場合は税務署や税理士へ確認しながら進めると安心です。

カテゴリー: 不動産の豆知識, 不動産情報 パーマリンク
≪前のページに戻る