熊本市不動産売却クイック査定です。
せっかくマンションを購入したのに、上の階からの音がうるさいと困ってしまいますよね。そのままの状態が続くとストレスや睡眠不足の原因になるため、早めに対処したいものです。
この記事では上の階の騒音をやめさせる方法について解説しています。騒音に悩まされている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
マンション上の階の騒音!音がうるさい原因
上階の音がうるさいときは、以下のような原因が考えられます。
- 足音
- 生活音
- テレビや音楽の音
- 動物の鳴き声(犬など)
- 楽器の音
- トレーニングの音
- マンション設備の音
音が伝わる方法は固体伝搬音と空気伝搬音の2種類があります。固体伝搬音は壁や床に衝撃が加わったときに振動として伝わる仕組みです。一方で空気伝搬音は、空気が振動して伝わります。
固体伝搬音 | 空気伝搬音 |
---|---|
足音 生活音(ドアを閉める音) 生活音(椅子を引く音) トレーニングの音 |
テレビや音楽の音 楽器の音 動物の鳴き声 |
空気伝搬音は比較的対策しやすいですが、固体伝搬音は壁、床、天井に伝わるため対策が難しいです。
足音
人が歩いたり走ったりする音は、マンションで発生する騒音の代表例です。足が床に着地することで衝撃が伝わり、音がします。床衝撃音といわれ、固体伝播音のひとつです。
上の階の住民も自覚なく音を響かせていることが多く、他人に指摘されてから気づくケースがほとんどです。特に子供はかかとから着地する歩き方をするため、ハンマーで床を叩いたようなドスドスという音が聞こえます。
東京都環境局のホームページによると、子供のかけ足の音の大きさは約50〜66デシベルとされています。50デシベルは家庭用エアコンの室外機と同等、60デシベルは走行中の自動車内や普通の会話と同等です。昼間自分も活動していれば気にならない方もいますが、夜間は騒々しいと感じる方が多いでしょう。
生活音
上階の住民が日常生活を送る音が気になる場合もあります。生活音の具体例を挙げると、以下のとおりです。
- 洗濯機
- 掃除機
- 椅子の引く音
- ドアの開閉音
数十分間一定のリズムでガタンガタンという振動を感じる場合は、洗濯機による可能性が高いです。音の大きさの目安は、洗濯機が約64〜72デシベル、掃除機が約60〜76デシベルです。
人の声に例えると、大きな声に相当します。自分が会話しているときは大丈夫でも、静かに過ごしているとよく聞こえます。夜間や早朝など、こちらが就寝しているときに響くと、不快に感じるでしょう。
テレビや音楽の音
大音量でテレビや音楽を流している音が聞こえてくる場合もあります。特に重低音は、壁や床を透過する力が強いです。たとえば爆発音や銃撃音、ベースやバスドラムなどが重低音に該当します。重低音はドンドンと響くような聞こえ方をするのが特徴です。
音の大きさの目安は、テレビが約57〜72デシベル、ステレオが約70〜86デシベルです。80デシベルは救急車のサイレンやパチンコ店内と同等ですので、防音対策をしていない建物内ではうるさく感じます。
動物の鳴き声(犬など)
ペット飼育可物件では、動物の鳴き声が気になることもあります。特に犬の鳴き声は、約90〜100デシベルとかなり大きな音です。
音の大きさの目安は90デシベルでカラオケ音、100デシベルで地下鉄の構内や電車が通る時のガード下と同等です。日中活動している時間帯でも、うるさく感じる人もいるでしょう。
楽器の音
上階の住民が楽器を演奏する音が騒々しいケースもあります。特にピアノは人気の習い事で、日本はピアノの普及率が比較的高めです。ピアノは、鍵盤を叩いたりペダルを踏んだりした振動が伝わる固体伝搬音と、ピアノの響板全体が振動して空気に伝わる空気伝搬音の両方が聞こえます。
音の大きさの目安は、ピアノで約80〜90デシベル、エレクトーンで約77〜86デシベルです。
トレーニングの音
トレーニングの音も原因として挙げられます。上階の家庭にランニングマシン、腹筋ローラーなどのトレーニングマシンがある場合は、「ゴロゴロ」という音やモーター音が聞こえる可能性があります。
またトレーニングマシンがなくても、エクササイズなどでジャンプをしたときの衝撃によって「ドンドン」と聞こえてくることがあります。
マンション設備の音
設備の動作音が部屋に響くケースもあります。音が発生する設備の例を挙げると、エレベーターや排水設備などです。
エレベーターが古いと「キュルキュル」「ブーン」「キーキー」といった音がします。また排水設備からは、排水管内での気圧変化や水の流れが原因となり、「ゴボゴボ」という音が聞こえることがあります。
マンション上の階の騒音!やめさせる方法
気になる音をやめさせるためには、以下のような方法を試してみるのがおすすめです。
- どんな音がうるさいのか?把握する
- 騒音証拠を記録する
- 他の住人も騒音で困っていないのか聞いてみる
- 騒音がする部屋を把握する
- 管理会社や大家さんに相談する
それぞれの方法について、詳しく解説します。
どんな音がうるさいのか?把握する
まずはどんな音が原因なのかを把握しましょう。音の種類については、先ほどご紹介した音の原因を参考にしてみてください。
騒音証拠を記録する
音がした記録を付けておくことも重要です。その際は時間帯と、音の種類を書いておきましょう。できるだけ具体的な内容を書き残すのがポイントです。
そして音量については言葉だけでは正確に伝わりません。騒音レベルを表す数値dB(以下デシベル)で記録したほうが良いです。デシベルの測定には専用の機械が使われますが、ない場合はスマートフォンの測定アプリもあります。
他の住人も騒音で困っていないのか聞いてみる
他の住人も自分と同様に音に悩んでいないかヒアリングしてみるのも手です。上階の住人が大きな音を立てている場合、自分だけではなく他の住人も同じ悩みを抱えている可能性があります。
管理会社に相談するときも、他の人の声があったほうが効果的です。一人の意見だけでは客観性に欠けることがあります。二人以上の意見があったほうが、説得力が増すでしょう。
騒音がする部屋を把握する
音の発生源を特定することも重要です。発生源の把握が間違っていると、全く関係のない部屋に苦情を入れてしまうことになりかねません。そうなれば別のトラブルに発展してしまいます。
ただ発生源の特定は容易ではありません。マンションでは構造躯体を通してすべての部屋が
つながっているため、発生源がわかりにくいです。場合によっては、専門業者に依頼して複数地点からの音の測定を行う必要があります。
管理会社や大家さんに相談する
一人で悩んでいるときは、管理会社や大家さんに相談してみましょう。トラブルの解決に向けて動いてくれる可能性があります。具体的な方法としては、エレベーターやエントランスに注意喚起の張り紙を掲示してもらうなどです。
ただ、住民間のトラブルの対処は業務外となっていることが多いです。管理会社が対応してくれず、音があまりにもひどい場合は警察に相談してみる方法もあります。しかし警察が介入すると、発生源の住民との関係がさらに悪化する恐れもあるため、慎重な判断が必要です。
マンション上の階の騒音!注意点
上の階に対して以下の方法をとると、さらなるトラブルに発展する恐れがあります。
- やり返さない(天井をドンして仕返さない)
- 騒音がする部屋に直接行かない
それぞれの注意点について詳しく見ていきましょう。
やり返さない(天井をドンして仕返さない)
上階が騒がしいとイライラして、天井をドンと叩きたくなる人もいるのではないでしょうか?しかし決してやり返さないようにしましょう。この行為は、さまざまなデメリットがあります。
こちらがやり返すと、お互い感情的になってしまい解決につながりません。そもそも天井を叩いても上階には聞こえていない場合もあります。それどころか、関係のない部屋に音を生じさせる恐れもあるため、絶対にやってはいけません。
騒音がする部屋に直接行かない
発生源と思われる部屋に、直接苦情を言いに行くのもNGです。相手が音を出している自覚がない場合、感情的な言い合いになってしまいます。
「真上の部屋が発生源だと思ったら、その隣の部屋からだった」というケースも少なくありません。思い込みだけで動くと余計なトラブルを招くだけなので、慎重な行動が求められます。
マンション上の階の騒音!うるさいときの騒音対策
上の階の住民がとりあってくれない場合、自分でできる対策もあります。主な対策は、以下のとおりです。
- 天井防音(天井に吸音材を貼る)
- 家具の配置をかえてみる
- 耳栓を使う
天井防音(天井に吸音材を貼る)
一つ目の対策は、天井に吸音材を貼る方法です。テレビの音など空気伝搬音だけであれば、ある程度対策できるでしょう。吸音材と遮音材を併用すれば、さらに効果は高まります。
ただ固体伝搬音も含まれる場合は、吸音材を貼るだけでは十分な効果を発揮できません。音漏れをしっかり抑えるためには、二重天井にするなど大掛かりな工事が必要です。
家具の配置をかえてみる
家具の配置を変えてみるという方法もあります。壁の近くに背の高い家具を置けば、音の伝わり方が少しだけ和らぎます。
ただ効果があるのは空気伝搬音のみで、固体伝搬音にはあまり効きません。また上階からの音を家具だけで防ぐのは難しいのが現実です。
耳栓を使う
耳栓をすれば、嫌な音を効果的に軽減できるでしょう。耳の入り口から鼓膜までを結ぶ外耳道を塞ぐことで、音が伝わるのをシャットアウトできます。
他にもノイズキャンセリングの機能が付いたイヤホンなどを活用する方法があります。ただ耳栓も固体伝搬音を完全にシャットアウトすることはできません。
どうしても上の階の騒音が対処できないとき!引っ越しも検討する
この記事で紹介した方法をとっても問題が解決しない場合、引っ越しを検討する方法が早くて効果的です。
新しい物件を探す際は、以下のポイントをチェックしましょう。
- 構造は鉄骨鉄筋コンクリート造または鉄筋コンクリート造を選ぶ
- ファミリー向けやペット飼育可物件は避ける
- 住戸の位置や間取りを確認する
- 周辺環境に音を発する場所がないか確認する
- 共用部に注意喚起の張り紙がないか確認する
鉄骨鉄筋コンクリート造と鉄筋コンクリート造は躯体にコンクリートを流し込むため、壁や床の密度が高く、防音性能に優れています。一方で鉄骨造は、骨組みの鉄骨と壁・天井の間に隙間があり音漏れしやすい構造なので、避けたほうが良いでしょう。
ファミリー向け物件やペット飼育可物件も、避けたほうが無難です。小さな子供がいる家庭が上階に住んでいると、足音に悩まされる恐れがあります。しつけがされていない犬がいる家庭の下階は、鳴き声が騒がしいケースも想定されるでしょう。
住戸を選ぶときは、他の住戸との位置関係や間取りを確認することも大切です。一番理想的な住戸は最上階の角部屋です。間取りは隣の住戸との間に収納などがあるかどうか確認しておくと良いです。収納が緩衝材になり、音が聞こえにくくなる効果が期待できます。
また周辺環境のチェックも欠かせません。たとえば幹線道路や繁華街がすぐそばにあると騒々しくなるでしょう。大通りから1本裏に入っている場所や、閑静な住宅街に立地する物件がおすすめです。
また内見時に共用部を見ると、騒音に関する注意喚起の張り紙が掲示されていることがあります。その場合はすでに何かしらのトラブルが起こっていると思われるため、要注意です。
まとめ
上の階が騒がしいときは気持ちが乱されますが、冷静に対処することが肝心です。まずは音の種類や発生源などを確認しましょう。管理会社や大家さんに相談すれば、力になってくれることもあります。やり返したり、直接クレームを入れたりすると、かえってトラブルが深刻化するためおすすめしません。
自分ですぐにできる対策もありますが、全てのケースで効果を得ることは難しいでしょう。現在の家で平穏な生活が手に入らないのであれば、思い切って引っ越しするのが早くて効果的です。できるだけ静かに過ごせる物件を選び、快適な生活を手に入れましょう。